Treatment
治療について
薬による治療
薬物療法は、手術をしなくても治癒が可能な場合や手術までのつなぎで行います。前後の管理、慢性疾患の寛解維持など、様々な場面で重要な役割を果たします。当院では院内処方により、診察後すぐにお薬をお渡しでき、薬剤師による詳しい服薬指導も受けられます。
1. 痔の薬物療法
対象疾患と適応
軽度の内痔核(いぼ痔)、裂肛(きれ痔)、外痔核の初期段階や程度の軽い症状に対して、薬物療法と生活習慣の改善を基本とした保存的治療を行います。
使用する薬剤
■ 軟膏・坐薬
- 痛み止め、炎症を抑える薬、痔核を縮小させる成分を含む外用薬
- 症状に応じて最適な薬剤を処方します
■ 内服薬
- 便を柔らかくする薬、整腸剤、消炎鎮痛剤など
- 内服による症状改善と予防効果を目指します
■ 便通調整薬
- 便秘や下痢の改善のために下剤や整腸剤を適切に使用
- 排便習慣の正常化を図ります
治療のメリット
- 手術に比べて身体への負担が少ない
- 外来(日帰り)で治療を受けられる
- 初期の軽い症状であれば完治も期待できる
- 症状の悪化を防ぎ、進行を遅らせる効果
関連ページ
- 痔核(いぼ痔)について詳しく見る → http://kokomon.xsrv.jp/page-200/
- 裂肛(きれ痔)について詳しく見る → http://kokomon.xsrv.jp/page-215/
2. 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)の薬物療法
潰瘍性大腸炎の薬物療法
大腸の炎症を抑えて症状を鎮静化し、寛解導入と寛解維持を目標とした治療を行います。
■ 5-ASA製剤(5-アミノサリチル酸)
- 基本薬として使用
- 経口剤、注腸剤、坐薬があり、直接腸の粘膜の炎症を抑えます
■ ステロイド
- 5-ASA製剤で効果不十分な場合や強い炎症がある際に短期間使用
- 経口剤、注射剤、注腸剤があります
■ 免疫調節薬
- アザチオプリンや6-メルカプトプリンなど
- ステロイド中止時の悪化防止に有効です
■ 生物学的製剤
- 抗TNFα拮抗薬(インフリキシマブ、アダリムマブ、ゴリムマブ)やJAK阻害薬など
- 難治性症例に使用
クローン病の薬物療法
腸管炎症の制御と肛門病変に対する専門的な内科治療を行います。
■ 5-ASA製剤(ペンタサ)
- クローン病治療の基本薬として、寛解導入・維持の両方に使用されます
■ 免疫抑制薬
- アザチオプリン(イムラン)、シクロスポリン、タクロリムスなど
■ 抗TNFα抗体製剤
- レミケード、ヒュミラなどの生物学的製剤
- 肛門病変を含む難治性症例に効果的です
■ 肛門病変専用治療薬
- 軟膏・坐薬による局所治療
- メトロニダゾール(フラジール)による抗菌治療など
栄養療法との併用
炎症性腸疾患では、薬物療法と並行して成分栄養療法(エレンタール)や中心静脈栄養などの栄養療法を組み合わせることで、より効果的な治療が期待できます。
関連ページ
- 炎症性腸疾患(IBD)について詳しく見る → http://kokomon.xsrv.jp/page-297/
- クローン病の裂肛・痔瘻について詳しく見る → http://kokomon.xsrv.jp/page-259/